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「生活の為だけに仕方なく働くのではなくて、楽しくワクワク仕事するにはどうしたら良いの?」── Idea partners 代表 山本一輝さん

私達は1日に起きて活動している時間を約16時間、1週間だと約112時間、仕事をしている時間を週40時間だとすると、1週間の約35%以上を働いていることなります。

その仕事を生活の為だけに仕方なく働いている人と楽しくワクワク仕事している人の違いは何か気になったことはないでしょうか。

そしてどのようにして何を意識したら後者で働けるようになるのでしょうか。

今回は“世の中の仕事に楽しさと創造性を加えるパートナーでありたい”と掲げているIdea partners 代表 山本一輝さんにぶつけて語って頂きました。

キーワードは動機付けと欲求

  • 本日はありがとうございます。山本さんは生活の為に仕方なく働いている人と楽しくワクワクして働いている人の違いは何だと思いますか?

  • 1つは仕事の中での内発的動機づけと外発的動機づけの差があると思います。内発的動機づけとは働く目的や理由を自分自身で見つけ、意味付けし、内面から湧き上がる意欲や関心によって起こす行動のことで、外発的動機付けは上司から言われたからや生活していくために仕方なくといった、外的要因に強いられて起こす行動のことです。

    人にはどちらの動機も存在しますが、ワクワクしている人は内発的動機が強くて明確であり、仕事をつまらないと思いながら働いている人はその逆が多いと感じます。

  • 山本一輝(やまもと・かずき)さん

    1986年生まれ。新潟県新潟市出身。小学校でいじめ、中学校で3年間不登校を経験。その後定時制高校を経て進学し、大学で教育心理学を専攻。就職後、東日本大震災を仙台で経験し転職を決意。(株)リクルートへ入社後東北にて大学・専門学校の広報や組織活性の支援、高校での進路講演の講師を担当。仕事の傍ら自身の経験を生かしてプロボノとして震災後の東北のまちづくりや被災地域の若者のキャリア支援に携わる。2016年、人の可能性とつながりをデザインし問題解決を支援する Idea partners を創業。コンセプト設計からコミュニケーションデザインまでを一貫して担うプランニングパートナーとして、新潟を拠点に各地で事業企画やプロジェクト立案に携わる。手掛ける企画は地域振興、組織変革、商品開発、PR、コミュニティづくりなど多岐に渡る。2021年、Inquiry合同会社を設立し代表に就任。

  • 自分の仕事のモチベーションをどこに置くのかが重要ということですね。

  • はい。あともう1つ挙げると自分が満たしたい欲求を理解していることも大切です。

  • どういう意味でしょうか?

  • 繋がりを感じたいから友達をつくる、孤独が怖いから空気を読んで会話をするといったように、人間はすべて何かの欲求(ニーズ)に基づいて行動を起こします。

    最初は自分の生活の安定の欲求を満たすために働き始めても、2~3年もすれば満たされて慣れが生まれます。

    すると次の段階にあたる承認や自己実現など社会的欲求が芽生えてきますが、それに気づかずルーチンワーク化した仕事を毎日続けても満たされることなく、つまらなく感じてしまうという意味です。

  • ありがとうございます。

やりたいことはすぐに見つからなくても気にしないで良い

  • この記事は学生に向けて発信をしております。学生の方が就職した会社でワクワクしながら働くにはどうしたら良いでしょうか?

  • 学生の皆さんが入社した会社でワクワクして働く為に重要な内発動機をすぐに見つけることは難しいと思います。なぜなら多くの学生はまだ経験が浅く、自分なりの仕事への価値基準を持っていないからです。

  • ええ…。それなら何を意識すれば良いですか?

  • だからといって外発動機から仕事を選ぶのがダメかというとそうでもありません。自分以外の要因から始めた仕事を継続しているうちに内発動機に変わったり新しく見つかったりする場合は充分にあり得ます。

    その中で特に意識して欲しい点はキャリアデザインにおける3つの輪のバランスです。

  • 3つの輪とは何ですか?

  • 3つの輪はWill(やりたい)、Can(できる)、Must/Need(やらねばならない、求められる)のことです。

    Willは自らの意志なので、内発的動機もここに当てはまります。

    最初からワクワクする仕事を見つけることが難しくてもCanとMust/Needの観点で仕事をし輪が広がっていくと、やがてWillと重なる部分が見え、出来ることや周囲に求められることのなかに自らのやりたいことを見出そうとする段階が来ます。

  • 仕事の軸をcan must・needから選んでも良いということでしょうか

  • そうですね。Can、Must/Needから選ぶと自分の好き・嫌い、得意・不得意が分かってきて、“Willではない選択”が分かり絞られてきます。

    いきなり天職を探しにいくよりも、出来ること、求められることから選んだほうが“やりたい”は見つけやすいと思いますよ。

  • 他に自分のwillを見つけることで大切な点はありますか?

  • 仕事に対して自分なりの価値基準を明確にすることが大切です。

    ぜひ様々な働き方をする大人との出会いを通し、その方々の仕事への捉え方や型を吸収し、混ぜ合わせて自分だけの価値観や理念を築いてください。プロフェッショナルと呼ばれる人たちは誰もが自分なりの仕事への価値尺度や流儀を持っています。

  • どうしたらそのような方と出会えますか?

  • 面白そうと思った人に直接会いに行くこともいいと思います。こういうのは学生の特権です。

    その他にも海外留学や普段と違うコミュニティへの参加といった、予期せぬ出会いを生む偶発性も大事にしてほしいです。

    自分と関係ないからといって無視をせず、色んなところにアンテナを立ててください。そうしたご縁が自分のWill形成に大きく繋がっていきます。

誰かの人生の脇役でなく自分の人生の主役になろう

  • 最後に今までのお話も含めてこの記事を読んでいる学生の方にメッセージをお願いします!

  • 自分の“やりたい”がすぐに分からなくても落ち込む必要もありませんし、焦らなくても大丈夫です。見つかるタイミングは人それぞれで早いか遅いかだけの違いなので、周りの方が探しているから自分も探さないといけないと思い込まなくても良いです。

    自分にとってのwillを考え始めた時に自分の手と足で行動を起こすことが重要です。

  • ぜひ自分が人生の主体者になってください。あなたは誰かの人生の脇役でなく自分自身の人生の主役です。あなたのペースで心惹かれるものを追い求めてくださいね。応援しています。

↓山本一輝さんの詳細はこちら↓
Facebook:https://www.facebook.com/kazuki.yamamoto.37
Twitter:https://twitter.com/ikki_1019
Idea partners HP:https://www.idea-ps.com/

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