自分の直感や、感覚を大切にする重要性とその磨き方── センス sense. 代表 関口照輝さん

「自分の直感を大切に」と一度は言われたことがあると思います。

けれども、なぜ直感が大切で、どのようにしたらその精度を高められるのか考えた人は多くないはずです。

また、学生の新卒就職活動においては誰もがリクルートスーツを着て個性を封じ込めるようにも見えます。その中で何を意識したら“自分らしさ”が出せるのか。

今回はユニクロやリクルート、一風堂を経て2020年にsense.という屋号で独立された関口照輝さんにその名前で起業された想いも含めて聴いてみました。

これからは直感や感覚が人生と仕事の意味になる

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    本日はありがとうございます。関口さんはセンス sense.という屋号で独立をされました。

    その際にどうして直感や感覚を名前にされたのでしょうか?

  • これからの時代のキーワードになると感じたからです。

    人間の直感や感覚は、意思決定を下す際に数字データなどを参考にしたとしても、最後にやるかやらないかを決断する重要な部分になります。

    私が企業の人事として就職活動に関わっていた際にも、「なんかいいな!」は最終決定の重要な要素を生み出していることも実感しました。

  • 直感や感覚は、自分だけの人生で得たきたデータベースからなるものであり、知識と経験の積み重ねで磨かれていき、それが自分らしさに繋がり、AI社会においても活きるポイントになるのでもっと大切にしてほしいという想いもあります。

  • 関口照輝(せきぐち・てるき)さん

    大学卒業後、株式会社ユニクロに新卒入社。店長職などを経て、2013年から株式会社リクルートにて、飲食事業領域の企画営業、マネジメントを経験。2016年にラーメン専門店「一風堂」などを展開する、株式会社力の源ホールディングス入社。社長室、採用責任者として、グローバル採用や、大学での非常勤講師、領域を横断した企画などに従事。2020年独立。現在は、人事領域を中心にサービス業向けの採用支援や、ブランディングのディレクション等を行う。

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    センスは生まれ持ったものでなく、後天的に磨いていけるという解釈が素敵ですね。

  • ありがとうございます。

    私自身がユニクロやリクルートで営業活動をしていたとき、自分の持っているスキルを組織にいる誰もが同じように出来る汎用性が求められました。

    確かに組織を強く、そして拡大させる点においてとても重要なことですが、一方で自分にしか出来ない属人的な仕事がもっと世の中にあっても良いですし、それが自分という人間が仕事をする大きな意味となり、しいては自分らしさになると思っています。

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    学生の方が自分の直感や感覚を磨くために意識したら良いことは何でしょうか?

  • まずは周りの人から勧められたものを素直に見聞きして、やってみることをお勧めします。

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    それはどうしてでしょうか?

  • その情報自体が、自分だからこそ得られるからです。

    周りにいる出会えた人や、環境も自分らしさであり、自分にしかない人生だからこそ、身近な人が大事にしているものを大切にして取り入れてほしいと思います。きっとその勧めれたものは、大きな価値に繋がりやすい気がしています。

    その積み重ねが新しい知識や経験になり、自分なりの解釈や意味付けが出来ることに繋がります。

就職活動ではどう意味付けをするかが重要

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    学生の方が就職活動をする際にリクルートスーツを着て“自分らしさ”が出せないと感じている方もいると思います。

    そういった方にはどのようなアドバイスをされますか?

  • 答えはとてもシンプルで「自分の強みをどこで表現するか?」と自分自身に問いかけることです。

    リクルートスーツを着ても良いと思います。むしろそれが今は普通かもしれません。その代わりになぜ自分は私服ではなく、リクルートスーツを着るのか?ということを考えることが重要です。最近の流行りや傾向だからと片付けるのではなく、自分の中でしっかりと意味付けをして解釈することが必要です。

    就職活動は、綺麗ごと抜きでまだまだ競争であると個人的には思っています。スーツがどうという前に「自分が採用される必要性がどこにあるのか」、「自分はどこで勝負をするのか」「自分らしさをどこで見てほしいか」をしっかりと考えて、実行に移す必要があります。

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    ありがとうございます。仰っていることは理解できるのですが、自分は勉強も運動もそこそこで特技も何もない方もいると思います。そういった方はどうしたら良いでしょうか?

  • 私だったらその“そこそこ”に価値を見出します。多くの人が苦手なものも沢山ある中で、全部そこそこであることは、逆に凄いと思ってほしいです。

    大事なことは自分自身にどう意味付けするか。1つの事象にしても、人それぞれつける意味が違い、それが自分らしさになります。

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    なるほど。今度は就職活動で自分らしさが発揮できる会社や天職と思える仕事に就くには何を意識したら良いでしょうか?

  • まず前提として、新卒で入社してすぐに天職に出会えることは無理だと思っていた方が良いです。

    好きなことや、好きでないことを経験することによって、「自分はやっぱりこれにやりがいを感じる」といったことに気付き、またそこに以前よりも深みが出てきます。やらされ仕事も、最初にやることによって好き、嫌い、得意、不得意ということに気付けるものです。

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    現実味がありますね。

  • その中で大切な点は人間関係で左右される上で何を軸にして選ぶのかと自分に問いかけることです。

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    これも意味付けですか?

  • そうです。業界業種で選択しても良いですし、好き得意で決めることもありだと思います。「なぜ、その軸で入社する企業を選んだのか?」と聞いて自分なりの答えを持っておくことが重要です。

  • 意味付けをして分からなくなっている時は、世間体や周りからの目線を気にしているだけです。決断は迷ったとしても、必ず何かしらの答えが出せるので、就職活動に置いても1つ1つに自分なりの解釈を付ける思考の癖をつけて欲しいと思います。

幸運は、準備とチャンス(機会)の交差点

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    最後に関口さんが大切にされている「幸運は、準備とチャンス(機会)の交差点」とはどう意味かを教えて頂いてもいいでしょうか?

  • はい。私の話で例えると、私は小学生の頃から食べ歩きをするほど、ラーメンが好きな子供でした。大人になり一風堂のアルバイトをしている際に、その一風堂がニューヨークに海外出店をする情報を聞きます。

    私は今までのラーメンを食べ続けた経験から、これはラーメン界で歴史的一ページになると感じ、自ら手を挙げてニューヨークに行き、自分の人生観が180度変わる幸運と出会えました。

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    そのようなご経験があったのですね。

  • 当たり前ですが、ただ一風堂でアルバイトしている同じ大学生が海外出店の情報を得てもそこに響くことは少ないと思います。それは、ここでいう準備が足りないからです。

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    アンテナを張っているかどうかの差でしょうか?

  • そうですね。自分が準備と思っていなくても、好きを続けていたことが後々の人生で大きく変わるチャンスと交差する瞬間があるので、その時に行動を起こせるかどうかも非常に大きいです。

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    準備の右上がりの直線と、チャンスの左上がりの直線が交差した地点が幸運ということですね!

  • この言葉でお伝えしたいことは、学生の時から、自分が出来る努力や意識付けを沢山していると身近にある多くの機会に気付きやすいということです。そのチャンスに気づいて先に行動を起こした人が自分にとっての幸運を掴めますよ!頑張ってください!

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