「誰と働くかで仕事の充実感は大きく変わる!!」 寿防災工業株式会社 取締役 安永 周平さん

今回は寿防災工業株式会社 取締役である安永 周平さんに伺いました。安永さんは大手企業のトヨタ自動車とベンチャー企業であるダイレクト出版の2社をご経験されて家業の会社に戻ってきた方です。そんな安永さんから大手企業とベンチャー企業を経験して感じたこと。現在の仕事やその想いについて聞かせて頂きました。この記事が学生の方の何かヒントになれば幸いです。

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安永周平(やすなが・しゅうへい)さん
1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士) 『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。トヨタ自動車で4年間、塗装技術のエンジニアとして勤めた後、出版・教育のベンチャー企業であるダイレクト出版へ入社。そこでセールス&マーケティングの仕事に従事。 
3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。ボブ・バーグの日本における独占ライセンス契約を結び、当サイト『THE GO-GIVER』日本公式サイトを立ち上げる。 
「GIVER:与える人」という生き方を基盤とした”紹介”に特化した営業やWin-Winを実現する交渉術など、社会人にとって重要なコミュニケーションの技術に関するコンテンツを配信中。防災設備で安心・安全な街づくりに貢献する寿防災工業株式会社の取締役。福岡在住。

地味に見える防災設備会社で働く人たちが楽しいと思える会社を作りたい

  • 安永さん、今日はありがとうございます。今はどんな会社でどんな仕事をしているのか教えて下さい!

  • はい。現在は、寿防災工業株式会社という消火器やスプリンクラーなどの消防設備の点検、工事をする防災設備会社で営業、社内業務の改善、事業承継や財務など経営に関わること全般をしております。

  • 家業の会社ですよね、家業で働こうという気持ちはあったのですか?

  • いいえ、就職でトヨタ自動車で働く時にはもう一生トヨタ自動車で働こうと思っておりました。
    ただ、実際に働いてみるとかなり辛くて2、3年目で辞めようと考えていた時にはうっすらと家業の寿防災工業株式会社のことが頭にありました。どこかで家業に対する使命感もあり、地場の企業で地域に貢献出来ること。防災設備のようにあることが当たり前だけど、なければ困る仕事。周りから見たらあまり知られず地味かもしれないが、非常に社会にとって必要な仕事を楽しく働ける場所にしたい気持ちもあります。

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  • 素晴らしいと思います。地味に見えるけれど社会にとって必要な仕事をしている人たちをどのように楽しくしていこうとお考えですか?

  • まず、今、寿防災工業株式会社で働いている人たちを囲い込もうとしないことです。社員がやりたいことや違う業種で働きたいと言った時に喜んで送り出せる会社であるようにしています。うちの会社だけで終わらずに流石、寿防災の出身だねと言われるようになって貰わないと困るからです。その上で他の会社でも通用するけど、何かしら理由でうちの会社に残って貰えるような会社を作りたいです。その為に私たちがしている仕事がお客様の安心、安全の空間を保ちそれがよりよい街づくりと地域貢献に繋がること。そして人の命と建物から火災を守るために仕事をしているのだと何の為に仕事をしているのかを常に言い続けることを大切にしています。

大手自動車メーカーとベンチャー出版会社の両方の経験

  • この記事は大学生に向けて発信をしています。安永さんはどのような大学生活を過ごしてきましたか?

  • 大学生活は九州大学で陸上競技部の部活動にエネルギーを注いでいました。そんなに足が早い方ではなかったのですが、走るのは好きで中学校からずっと続けておりました。部活動に打ち込んでいたのでアルバイトはほとんどしていませんでした。

  • 部活動な大学生活だったのですね。その後の就職活動はどのようにされましたか?

  • 当時、私は大企業志向で大手に入れば安泰だと思っておりました。
    私の学部が工学部で多くの方は大学院に進学して卒業した後は大手にメーカーに技術屋として入りました。
    私も同じような道を辿り、最初は松下電器や東芝などの電気製品業界に興味がありましたが、色々と考えるうちに日本が世界に誇れる自動車メーカー業界に移っていきました。
    トヨタ自走車や日産自動車やホンダなどを探しているところ、大学推薦でトヨタ自動車の枠があり、運よく周りの方と競合せずに推薦枠を頂き、そのまま合格をしました。学内推薦だけでなく、ホンダやトヨタ自動車九州など他の自動車メーカー企業も受けました。

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  • トヨタ自動車での社会人1年目はどのような様子でしたか?

  • 最初の半年間はずっと研修で座学と販売実習、製造ラインでの作業をしました。半年間の研修を終えた後に配属決めがありました。
    私は開発・設計と製造の間を繋ぐ車の塗装生技部に配属されました。本当は車の燃費の車両実験をしたかったのですが、希望は通りませんでした。トヨタ自動車では一度配属が決まるとそこから大きく異動することはありません。
    今、振り返ると、トヨタ自動車に内定を貰うことよりもいかに配属先を希望通りにするかを意識する方が重要であったなと感じます。

  • 配属先の部署が非常に重要だったのですね。

  • はい。配属された塗装生技部での仕事はかなりしんどかったですね。開発部門が作った新しい技術を現場に導入する前の事前検討をする仕事でした。ただ、最初から問題なく現場にスムーズに技術を導入出来ることは滅多になく、大抵は現場の方から罵声を浴びることがほとんどです。そのような中でなんとか現場の方と人と上手く人間関係を構築してなんとか問題を収束させていきました。正直、その時はこの仕事は一生続けられないなと思っておりました。

  • 退職する時は何かきっかけがあったのですか?

  • いいえ、退職は勢いで辞めました。ただ、石の上にも3年という言葉があるように3年間は勤めました。
    その後はほとんど何もせず半年間はほぼニート状態でした。

    その当時はネットビジネスやアフェリエイトのような言葉が流行り出した時期で私もそのようなセミナーや異業種交流会にも参加をして学んでおりました。そのような中でダイレクト出版という会社を知り、そこのアフェリエイトの単価が高く不思議に思って社長のブログを読み、これはれっきとしたマーケティングなのだと分かり、その会社の採用フォームに問い合わせて面接を受けて合格し働くようになりました。

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  • ダイレクト出版ではどのような仕事をしていたのですか?

  • そこでは、セミナーの音声や動画などの教材を販売する仕事でその手段でマーケティングやコピーライティングの大切さを学びました。

    前職のトヨタ自動車はエンドーユーザーのお客様の顔が遠く見えなかったので、自分の仕事が誰にどんな価値を提供しているのかが分かりにくかったですが、マーケティングの仕事はお客様のことを調べて考えた上で直接メッセージを発信する仕事でした。なので、それによって実際に商品が売れたり、感謝の声を直接聴くことが出来たことは非常にやりがいに繋がりました。

    ただ、いつかは家業である寿防災工業株式会社に戻ろうと考えていたので、タイミングを見て退職して戻りました。

誰と働くかで仕事の充実感は大きく変わる!!

  • 最後にこの記事を読んでいる学生にメッセージをお願いします!

  • 私が学生の時は就職先を仕事の内容と待遇(給与)と住む場所で決めました。
    しかし、今、振り返ると、仕事を内容や待遇、住む場所も勿論大事ですが、一番大事なのは誰と一緒に働くかです。

    大企業であればあるほど、一緒に働く人を選ぶのが難しくなります。選びやすいのはむしろ、中小企業の方です。

    私自身、学生時代に憧れたトヨタ自動車のリクルーターの方とは社会人で関わることはありませんでした。
    反対にベンチャーのダイレクト出版にいた時は有難いことに社長から直接教えて貰うことが出来て貴重な経験になっています。

    是非、大企業だから中小企業だからは関係なし誰と一緒に働くかで就職先を選んでみて下さい。
    それだけで、あなたの仕事の充実感と人生に与える影響度は大きく違いますよ。

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