「無形資産を作ろう」 パートナーシップカウンセラー 梅田もと子さん

最初、結婚相談所の仲人をしていてその中で違和感を感じた事をきっかけにカウンセラーとして起業しました。結婚相談所の仲人をしていた時、女性は結婚相手の年収や身長などの条件を求め、一方で男性は女性の年齢や外見ばかり求めて、相手に自分の幸せを求める人が多かったのです。でも、そういう人たちは成婚するのが難しくたとえ結婚出来ても上手くいかなくなることが多いものです。自分で自分のことを大切に幸せに出来ない人は結婚相手を大切に幸せにすることは出来ません。それなのに、相手に求めすぎるとお互いの関係性に段々と傷が入っていき崩壊するからです。

結婚したい人同士をどうやってマッチングするかより、それ以前の本人のマインドや意識に根本的な問題があると感じました。だから、現在は、仲人のお仕事を辞めて潜在意識を使った恋愛・結婚等パートナーとのお悩みに対してのカウンセリングを行うパートナーシップカウンセラーのお仕事をしています。

結婚相談所をやり始めた理由は、一言で言うとご縁を感じたからです。実は、私自身が結婚生活で自分に自信がなく相手にばかり求めていました。厳しい主人で私はいつも顔色を伺っていました。ただ、主人はもともと病気がちな人でもありました。いざ主人が重い病気になった時、ある恩師に「あなたは自分の好きなことをしなさい」と言われました。言われた時は全く意味が分かりませんでしたが、それを言われてから少しずつ自分のしたいことを主人に言うようにしました。ある時、夫に自分も仕事に出たいと言ったら、最初は黙ったままだったのですが、最後はいいよと言ってくれてそこから自分のことをやり始めました。その時、偶々、私が登録していた求人に結婚相談所のお仕事が入ってきて、何故だか「これだ！」と縁を感じたのです。私の結婚生活から得た経験を生かせると思いました。そんなご縁で結婚相談所のお仕事をやり始めました。

福岡県柳川市で生まれ育ちました。小中高も特に目立ったこともない帰宅生でした。大学は語学を勉強しに東京に出たかったのですが、親に反対されて自宅から通える福岡大学に進学をしました。大学生活は勉強は決して熱心な方ではなくアルバイトばかりの毎日でした。子供の頃からファッションが好きで大学の途中から通っている大学を辞めてファッションの専門学校に行きたいと言いましたが、こちらも親に反対をされました。就職活動もファッション関係の企業を探しましたが、全て落ちてしまい、福岡で洋服やアクセサリーを売る販売職に就職を決めました。

人生のターニングポイントは大学を卒業して社会人となって1年後に結婚をしたことです。当時お付き合いしていた方とは10歳程年齢が離れていて最初、私はまだ早いから25歳まで結婚したくないと言っていましたが、凄くリーダーシップと行動力がある方で結婚までのスケジュールも段取りも全部してくれました。私自身ものんびりとした性格なこともありそういうリーダーシップの強い方に弱く、するすると結婚が決まりました。そこからは働いていた販売のお仕事を辞めて、夫の自営業のお仕事を手伝いながら主婦をしました。

大学生に限ったことではありませんが、是非とも無形資産を構築して欲しいです。無形資産とは現金やマイホームといった形がある資産ではなく、人との繋がりやスキルや知識など形がない資産のことです。これから先、人生が100年時代に突入します。終身雇用が終わり副業が当たり前になり、個人で収入を得ることが必要となる時代が来ます。これからの100年時代を生き抜くには自分の無形資産を作っていくことが非常に大事になります。自分の無形資産を作るためには自分が一体何者か何がしたいのかを常に考えていく必要があります。では、どうしたらそれらが見つかるのか。それは勇気を出していろんなコミュニティに属していろんな勉強をしていくことです。旅をするのも良いと思います。是非、大学生という小さく枠でなく、いろんな大人と出会って話して、違う文化や考え方に触れてください。そうしているうちに自分が何が好きなのか、どんなことにときめくのか、自分が一体何者なのかが見えてきます。

人生は何歳からでもやり直せます。私自身も大した学生活を過ごした訳ではありませんが、大学を卒業してすぐ結婚したこと、結婚生活の中で私自身がすごく悩んだこと、結婚相談所で沢山の婚活する方の違和感を感じたこと、今、パートナーシップカウンセラーのお仕事をしていることなど全てが繋がっているなと感じます。回り道をしてもいいと思うので悔いの無いよう自分の人生を生きて欲しいですね。