「あなたの命は、社会のものじゃない」ライフデザインスクールEvangelista 学長 阿比留 健氏が育てる豊かな人格の人とは
就職活動をしていて死にたいと思ったことはありませんか?
親からのプレッシャー、周りとの競争意識、同調圧力、企業からの不合格の通知。辛く、苦しく感じる瞬間もあると思います。
今回は家庭崩壊、自殺、離婚をなくす活動、仕事をしている阿比留健さんに伺いました。就職自殺についての知見、好きなことの見つけ方、仕事の繋げ方、豊かな人格とは何かまで分かりやすく切り込んでいきます。是非、一読いただけますと幸いです。
阿比留健(あびる・けん)さん
シンガーソングライター ライフデザインスクール学長/人格育成教育指導者協会提唱者 歌と人格育成教育を通して「人生の素晴らしさ」「愛する喜び」を伝えるシンガー・人格教育家 学生時代からボランティアで海外を巡り、延べ10,000人以上のカウンセリングを行う。 人種の壁を越えた出会いの中で、世界共通言語である”音楽”に目覚め、帰国後すぐに活動を開始。 モデル・タレントとしても活動を始め、多くの雑誌・広告などの商業誌上を飾る。 2009年 俳優として、映画等に出演するなど、多方面へマルチな存在感を発揮する。 2011年 テレビ東京、情報バラエティ「女子ブロ」において、本人が作詞作曲を手がけた楽曲 「クロスライン」がエンディングテーマとして初タイアップ。 2013年1月5日 福岡のFMラジオ局、LOVE FM「阿比留 健のMusic stella」にてラジオDJデビュー。 同年1月26日 ミニアルバム「STELLA」発売。 2015年「ナチュラルボイス ABIKEN音楽教室」開校 同年 孤児院や病院、少年刑務所などにプロの演奏を届ける「SAVE THE HEART」運動も展開。 現在は音楽活動とスクール経営に並行し、人格育成教育指導者協会を設立。 法人研修や講演会などに講師として招かれ、 人格育成理論を広めるリーダー育成と研修活動を行いながら、 “人生のトリプルバランス(人間関係・キャリア・生活環境)を確立するライフデザイン”を支援。 老若男女を問わず、強い支持を集める。
あなたの価値は決して就活だけでは決められない
最初は阿比留さんの活動と繋がるテーマで“就活自殺”についてお聞きしたいです。率直にどう思われていますか?
就活自殺は就職活動に上手くいかない自分に価値がないと思い込んでしまい、自殺をしてしまうのかもしれませんがそれは間違った解釈だと思います。
就職でどこの会社で仕事をしているかやどれくらいお金を稼げているかだけの尺度ではあなたの命の価値は測れないことを理解して欲しいです。
世の中に沢山の価値判断があります。それなのに就活が上手くいっているかどうかだけで判断するのはあなたの可能性を狭めてしまい、非常に勿体無いです。
うーんと。仰っている内容の理解は出来ます。
ただ、そうは言っても目の前が辛く苦しくて視野が狭くなっているのではないでしょうか?
そうですね。だからこそ、「多様性」を知ることが必要です。
僕がコミュニティ運営をしているのは、その多様性を生む為であり、生まれも育ちもバックグラウンドも違う人と出会うことでより多くの生き方、価値観に触れることで気付き、自分の生きる選択肢が広がっていきます。
確かに、自分とは違った考え、価値観に出会うことで視野が広くなっていきますよね。
あともう一つは就活は1つの手段でしかないことです。
僕は誰もがより幸福に生き、この国に豊かさをもたらすことが人間の使命であると思っています。
そして、やりがいを持って仕事をして、これからの生まれてくる次の世代にこの日本は最高なんだという未来を見せていく責任があります。
それなのに、就活が上手くいかないなら自殺するのは本末転倒です。
仕事の本当の目的は、僕たち一人一人が幸せになる為にあるのではないでしょうか。
そうですね。
就活自殺をしてしまった人は自分をより良く見せようとして、周りの人に認めて納得して貰う為といった自己承認欲求を埋めることを理由に就活をしてしまったのかもしれません。この場合は自己否定や自己卑下の裏返しではないでしょうか。
それは確かにあるかもしれません。が、なかなかにきつい言葉ですね。
そうですね。僕は常にクリティカルシンキングで究極的にまで突き詰めて答えを出して最短距離で解決までアプローチをしていますが 、この思考をそのままぶつけてしまうと問題に直面している人は苦しく感じると思います。
もちろん相談としてお受けする場合には言葉もタイミングも配慮をします。
けれども、この記事を見ている今、就活に苦しんでいる人には、苦しんでいることが悪いことだとは思って欲しくないんです。今すぐ手をつけられない問題を一旦置いていても良く、その過程にもまた価値があります。
そして、自分の現実を受け入れられない苦しみは、新しい自分に出会う希望になり得ます。
長く、様々な価値観で評価できる人生の中で、今就活がうまくいかないことが、先々に全く違う価値や喜びを見つけ出すきっかけになるかもしれません。
僕自身も沢山の絶望と失敗を繰り返してきましたが、そのおかげで今があります。就活で苦しんでいる方には、今の状況が人生の全てだとは思わないで欲しいです。
自分にとことん向き合っても良いし、本当に苦しくきつかったら逃ても良い、そのどちらも大切だと思いました。
現実は厳しくもあり、誰にでも平等で優しくもある
今回もう1つ僕も含めてですが、自分の“好き”が分からない方はどうしたら見つかりますか?
よく聞きますよね。見つけ方は2つあります。
1つ目は、自分が好きで没頭して苦がなく出来ることは実は気付かないうちにもう既にやっていて、その延長線上にヒントがあり、表現の違いだけで内側の根本から見つめる方法です。
2つ目はゴールから考える方法で仕事は手段であり、最終的に達成したい目的を見つけると手段は大して重要はなくなります。
なるほど!
例えば、2つ目を具体的に言うと、僕だと健康的な家庭を増やし、それを作れる文化的リーダーを育てたい目的があり、その手段として今は人材教育をしていますが、もし、違う手段で達成できるならそれをします。
やりたいことの奥にあるやりたいことを見つけることが大事だと感じました。
もう1つ好きなことを見つけても、それを仕事に結びつかないと悩んでいる方もいると思いますが、そこのところはどうでしょうか?
結論からいうと好きなことは仕事になりますが、ただ2つするべきことがあります。
1つはその好きなことを誰かが求めてくれる水準までブラッシュアップすること、もう1つは断続的に売れ続ける流通の仕組みを作ることです。
この2つがあれば好きなことを仕事に出来ますが、なければ出来ません。
厳しいですね。
けれども、現実は誰にでも平等なので、優しくもあります。
差別されているわけでなく条件は皆同じで、やるかやらないかの違いだけです。
人格が豊かな人とは幸福生産性と再現性を持った人
改めて、人格育成といいますが、阿比留さんにとっての“人格”とは何でしょうか?
書いて字のごとく人の格です。格なので上も下もあります。では、格の高い人はどういう人間かというと自己幸福と他者幸福を高い次元で両立をしている人のことです。
つまり、人格は固定された性格ではなく、知識と技術と経験で努力すれば格を高めていけます。
すみません、もう少し分かりやすく教えて頂いても良いでしょうか?
そうですよね。人格を縦軸と横軸で表現するならば、高さは先程述べた自己幸福と他者幸福の両立、横軸は他者の立場を慮れる懐の深さ、教養のことです。人格は高い低いだけでなく狭い広いでも表現出来ます。
こういうことでしょうか?
既存の用語に置き換えると、縦軸は幸福生産力が高いということですから、パーソナルブランディングができている人と言えます。
横軸は、他者に幸福を再現する力(他者の能力を引き出したり、チームアップする力)になりますから、チームビルディング、コミュニケーション能力になるでしょうね。
このどちらもが高次元である②の象限の人が豊かな人格であり、僕たちが定義する文化的リーダーであると言えます。
つまり、こういうことでしょうか?
そうですね。①の領域の人は才能や感覚肌で達成出来る一部の天才ですが、その幸福を人にシェアすることが出来ません。
③の人は、他人と連携する力はあるけれども、卓越した結果や実績を生み出せない、いわゆるただの良い人になってしまいます。
ですから、縦軸の幸福を作り出す力と、横軸の幸福を他者に再現する力、両方を兼ね備えることが必要なのではないでしょうか。
ただ、どちらもトップレベルに必要かどうかは、その方が目指す人生や仕事の目標によって変わってくると思います。
分かりやすいです!ありがとうございます。
豊かな人格を身に付けたいなら、このマトリクスに照らし合わせて自分に足りないと感じる部分を学ぶべきです。
阿比留さん、本日はありがとうございました!
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